行動が伴わない子どもを不安なく見守る

目次

『結果』だけでなく『過程』の失敗や後悔も成長に必要なステップである

皆さんは

やると決めたことを後回しにしながら

1ヶ月、2ヶ月、ずっと行動が停滞しているお子さんを

イライラせずに見守ることができますか?

子どもの自走に必要な

「信頼」「承認」「尊重」のマインドと関わり。

その中で一番土台となるものが『信頼のマインド』です。

今日は

信頼のマインド作りについて有効なひとつの視点をお伝えします。

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自走に必要な「信頼」とは

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信頼とは、何でしょうか?

信頼の反対は「心配」です。

信頼とは

心配せずに、「きっと大丈夫」と信じて見守ることです。

皆さんはお子さんの姿を見て、

「今はできていないけど、きっと大丈夫」

と、信じて見守ることができていますか?

あふれる不安や心配の気持ちから、

「大丈夫なの?」

「●●やっておいたら?」

など、

心配の声かけ・関わりをしていないでしょうか。

信頼ではなく、心配の声かけ・関わりは

子どもに対して

「あなたのことを信頼していないよ」

というメッセージ。

そのメッセージを受け取ると子どもは

「自分はいつまでも心配される存在」

「自分にはひとりで目標達成する力がない」

と、

やる気や自分で物事を解決しようという姿勢を失ってしまいます。

お子さんを心配する気持ちはわかりますが、

「今はできていなくても、きっと大丈夫」

と信じる。

そして、

「失敗や後悔もそれが必ず将来の学び、プラスにつながる」

と信じることが大切です。

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失敗や後悔も将来の糧になる

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皆さんの中には、

「失敗や後悔も将来の糧となる」

と理解はしていても、

今勉強していないお子さんに対して

「それでいいのかな」

と不安になってしまう方もいらっしゃると思います。

そんな方に多いのが

この「失敗」「後悔」を「結果」においてだけ見ているというケースです。

受験やテストの点数・順位といった「結果」に対してだけでなく、「過程」においても

『失敗や後悔が未来の糧になる』とあてはめて考えることができるか、が大切です。

「過程」においても失敗が未来の糧になる。

これはどういうことなのでしょうか?

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「後悔があった期間も、自分には必要だった」という生徒

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テラコヤイッキューの生徒で、

10月から2ヶ月間、1日も休まずコツコツ自習室に入り、

自分で決めた勉強をし続けている小学生がいます。

受験をするわけでもないのに

自分で決めた学習を毎日継続できているんです。

中高生でも

「毎日」「決めたことを100%やりきる」

を継続できる子は本当に少ないです。

皆さんのお子さんはいかがでしょうか。

きっと、できていない子が多いのでは、と思います。

この生徒も、

実は皆さんのお子さんと同じように

決めたことをやりきれない生徒だったんです。

やると決めたことができない。明日やろう、と後回し。

後回しにして更に次の日にも取り組めない…

こんな状況が

2ヶ月ほど続いてしまっていました。

でも

先述の通り

今ではガラリと変化・成長した姿を見せてくれています。

更に、「もっとこうなりたい!」という目標も持ち、

そうなるための打ち手を考え、行動し続けています。

「なぜ、この生徒がそうなれたのか」

気になりますよね。

その理由が知りたくて、この子にインタビューをしてみました。

すると、

やっぱり【できない2ヶ月間】は

後悔の連続だったようです。

あーーー、またできなかった、昨日やればよかった…と、毎日後悔を重ねながら、

どこかで「変わらないといけないなー」と思いながら過ごしていたとのこと。

そしてあるとき、

自分の学習記録が劇的に減っているのをみて、このままじゃ駄目だと思い、行動を変えたとのこと。

すぐに変わることは難しかったようですが、

自分を変えるために様々な工夫をすることで

実際に今、毎日学習できるようになっています。

今では「やりたくないな」と思うことがあっても、『今やらなかったら後で絶対後悔する!』と思い直すことで自分を動かしているようです。

【あとで絶対後悔するから、今やろう】

この気持ちは、

後悔した経験があったから思えるようになったことです。

「やりたくないな」と思ったとき、

その先には「やる」「やらない」の2つの選択肢があります。

この生徒は過去「やらない」を選んだ結果、後悔ばかりの毎日を2ヶ月間も送ってしまった。

この経験を

「やらないといけないことを、やらない選択をしたとき、そのときは楽だけどその後後悔、苦しい思いをすることになる」

と自分の学びにできているんです。

この学びがあるからこそ、

「やる」「やらない」

の選択肢があったときに

【あとで絶対後悔するから、今やろう】

「やる」の選択肢を選ぶことができているんですね。

これを生徒に選択させずに

「強制的にさせる」場合はどうでしょうか。

「やらない」を選んだ先の学びは絶対に得られません。

インタビューでこの子に聞いてみました。

『8月・9月の「後悔した時期」は、あなたにとって必要でしたか?』

「絶対に必要だったと思います」

と返事をくれました。

後悔する時期があったからこそ、

「やらないと」と思うことができ、

行動を変えることができ、

習慣を変える自分を作ることができている。

この落とし込みができている小6。すごくないですか?

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結果の失敗も、過程の失敗も、子どもの成長の糧になる

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「頑張れなくて後悔ばかりだったあのときは、自分の成長に必要だった」

というこの言葉は

お母さんたちの『信頼のマインド作り』にもつながるものではないでしょうか。

「結果」でなく、「過程」の部分です。

お母さんたちの中には、

「結果はどうあれ、頑張らないことでの後悔をしてほしくない」という方もいらっしゃると思います。

本当に、そうですか?

頑張らないことでの後悔はしないほうが良いのでしょうか?

合格・不合格といった結果も

頑張れた・頑張れなかったといった過程も

すべてが人間の成長に繋がります。

『頑張れなくて後悔ばかりだったあの期間は、自分の成長に必要だった』

こう言ってくれた生徒は

今日も決めたことにモクモクと取り組んでいます。

自分で「やる」「やらない」を選択しながら。

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子どもの人生を丸ごと信頼するマインド

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あのとき頑張れなかったけど、あの後悔があるから今があるよね。

あのときは苦しかったけど、あの苦しみを経験したから今があるよね。

短期的な目線だと

心配になったり、不安になったりな出来事も

超長期的な目線で見ると必ず成長に繋がることがわかります

今がどうあれ、きっと大丈夫。

きっと大丈夫、は、

今できていないことも、この先後悔するであろうことも、

きっと未来の自分たちは

「あのときがあってよかった」

と思える。だから大丈夫。

ということです。

今の子どもだけでなく、自分たちの人生を丸ごと信頼すること。

これが

自走の土台になる『信頼』のマインドです。

心配ではなく、信頼を。

お子さんに自走してほしいけど、「今のお子さん」を見ていると不安。

イライラしてしまう。

という方は

一度

『信頼』について深く考えてみてください。

お子さんや自分自身のことをもっともっと信頼できると

お子さんのことを心配なく見守ることができるようになります。

お母さんは自分のことを信じてくれている。

自分の今も、未来も信頼してくれているんだ。

信頼のメッセージを受け取ると、子どもは自分に自信を持って頑張れるように成長していきます。

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この記事を書いた人

自分と向き合い、承認しコントロールする!学習EQを高める #自走式学習 でやらされ勉強から自主的な学びへ。 自走の力は生きる力。生徒の成長に合わせて手を放していく指導を。 【子どもから手を放し、自走へ導く】保護者の方向け講座は子どものコース以上の参加者で大好評★
好きなものはお寿司とビール

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