子どもの自己肯定感とやる気・成績を考える①
こんにちは。
テラコヤイッキューのわたなべです。
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今回のセミナーのプチテーマでもあるんですが、
私は『やる気』というモノには、マズローの5段階欲求に加え、「自己肯定感」が大きく関わっていると考えています。
できない自分を受け入れられる生徒・受け入れられない生徒
※生徒によっては「勉強で苦しい思いをしたくない」という思いから、間違えた箇所を見ないふりをする子もいます。それはまた別のお話です。ここでは、目標があり、達成したい欲もあり、それなりに学習量・時間が取れている生徒について語ります。
日々関わる生徒の中には、『この子はできない自分を受け入れたくないのかなぁ』と感じる生徒もいれば、『自分と向き合いながら着実に力を付けていっているなぁ』と感じる生徒もいます。
できない自分を受け入れたくないんだろうな、と感じる生徒は、
例えば、間違えた問題の分析を正確にできません。
「うっかりミスだった」「ほんとはわかってた」「解答を見たら、できる問題だったと思った」
こういった振り返りをしてしまう子が多いです。
自分が何につまずいているのかを正確に分析できないため、打ち手が見当違いのものになってしまうこともあり、力はあるのになかなか成績が上がっていかない、ということも多いです。
逆に、できない自分をうまく認めることができている生徒は、自分の弱点分析が上手です。
「英語の長文問題が読めないのは、1年生のときに習った単語がまだ覚えられていないからだ、1年で習った単語を1日20個ずつ確認しよう。」とか
「対策していた問題だったけど解けなかった。ほんとは理解できていないのかもしれないから、もう一度解説してほしい」とか
【出来ない自分】をまっすぐ認めたうえで、
では、何が必要か?を考え、行動に移すことができます。
また、見立てがズレてしまっているときも、その指摘を受け入れ、見立て直すことを簡単に行えます。
両者を比べると、どちらが成績向上に必要な行動をとりつづけることができるかというと、言うまでもなく後者ですよね。
自分の『弱点探し』は、『できない自分』を探すことと同義です。
それは、「できない自分を受け入れられない生徒」にとってはとてもむずかしいことなんだなぁと感じます。
それができれば、成績はもっと加速して上がっていくのに。簡単なことなのでは?と思う方もいるでしょう。
でも本人は、なかなか周りが思うように動けない。考えられない。
決して、その生徒が頑張っていないわけではないし、サボっているわけでもない。
ただ、そう認識するのが、彼・彼女にとって、非常に難しい。
そもそも自己肯定感とは
そもそもの「自己肯定感」。この言葉の認識を一致させておきましょう。
『これができる自分ってすごい!優秀!』っていう感覚ではなくて、
誰かと比較しなくても、今の自分の全部を「そのままでいい」と認めること。
自分の長所だけじゃなく、短所も、全部まるっと自分だと認められること。
長所だけじゃなく短所もっていうところ、これが重要なポイントだと思っています。
自分の良いところだけを見るのではなく、できないところ、弱いところも含めて、これが自分なんだ!と認めることができる力。
自己肯定感って、できない自分も認める力なのかなって思います。
先述した、『できない自分を認められる生徒と認められない生徒』の話。
できない自分を認められる生徒の方が、成績向上・目標達成に近い行動を取れるのであれば、
それは自己肯定感が高い生徒の方がそうである、というのと同じ意味ではないでしょうか。
できない自分を受け入れられないのはなぜか?
出来ない自分を受け入れられない理由は何なのか?
それは、『思い込み』だと思います。
完璧でないといけない、という思い込み。
完璧にできないと、お母さんや先生に怒られる。という思い込みも原因かもしれないし、
完璧にできないと、お母さんが悲しむ。お母さんを困らせてしまう。という思い込みも原因かもしれない。
完璧な自分しか、愛してもらえない、喜んでもらえない、という気持ちも、原因かもしれない。
求められている自分を演じるうちに、本当の自分を見ないふりをしているうちに、「わからない」「できない」を言えなくなってしまっている子も、いるかもしれません。
『こうでないといけない自分』がある限り、人は『そうではない自分』を受け入れることができません。
それはイコール、成長に必要な自己肯定感を持てていないことと同じではないかと思います。
『こうでないといけない』という自分に対する妄想があるから、自己肯定感が低い状態となり、
できない自分を認めることができなくなり、自学をする際見当違いの勉強もどきを重ねることになってしまうのです。
この話は自己承認にもつながっているような気もするので、
承認欲求と自己肯定感は本質的には同じなのかもしれません。
「こうでないといけない自分」を手放し、
「そうではない自分も自分だ」と認める力を手に入れることができれば
あれやこれやと授業や課題の詰め込みではなく、
自分のために必要な勉強を自分で選び、自分で自分を高めていくことができるようになるのではないでしょうか。
私たち大人はどうすれば良い?
まずは、安心して「わからない」「できない」と子どもたちが言える環境を作りましょう。
「こんなものもわからないの?」
「なんでできないの?」
この言葉、封印しましょう。
そして、
「できない部分はあって当然!」「今、できなくても大丈夫。」と
どんと構えましょう!
周りの大人が、「◯◯ちゃんはこうあるべき!」「◯◯くんにはこれくらいはできるようになってもらいたい!」と過度に期待をしてしまうと、
その先には必ず期待通りにいかなかった…という【落胆】が待っています。
落胆の気持ちは、お子さんに伝わります。
「あ、お母さんを、お父さんを、先生を、がっかりさせてしまった」
ますます、自己肯定感が下がり、ますます、「こうでないといけない自分」の妄想から離れられなくなってしまいます。
「こうでないといけない自分(子ども)」を押し付けないように、今の子どもをそのまま認められるよう、関わっていきましょう。
足りない知識や演習量を、誰かが補ってくれる。
自己肯定感が低い状態でも、付きっきりのサポートや指導があれば、目標達成や成績向上はできるでしょう。学力はつくでしょう。
それでも良いのだろうとは思います。
ただ、それで安心できるのは大学受験まで。
答えのない問いに向かわないといけないとき
自分で自分に課題を見つけ、成長していくことを求められるとき
そこに自分のできないところを外から探し、克服できるようにあれこれ対策を考えてくれる第三者はいません。
いまの子どもたちが社会に出たときに必要とされる力は、そういった力ですよね。
で、あれば…
できない自分も自分と認められる力を社会に出る前に身につけておくことは大切ですし、
お子さんが近くにいる「今」だからこそ、家族そろって変わっていけるのではないかと思います。
来週末のセミナーでは、子どもの自己肯定感について、詳しくお伝えするコーナーもあります✨
セミナーに向けて来週のブログでも、自己肯定感について書いていく予定です。
来週もお付き合いいただけると幸いです。