子どもの自己肯定感とやる気・成績を考える②
こんにちは。
テラコヤイッキューのわたなべです。
今回も、自己肯定感と成績・やる気の話を。
前回、
自己肯定感が低い子どもの成績が伸びにくいのは、『できない自分』と向き合うことができないため、学習効率が悪くなるからだ、という主旨のブログを書きました。
学習効率だけでなく、他にも自己肯定感の低い生徒が苦手にしていることがあります。
それは、『学習計画の作成』『先生や仲間への報告』。
彼らは【成績を伸ばすために必要な計画作り】【行動継続のためのコミュニティ内での報告】を『自ら避ける』傾向にあります。
目標達成・成績をあげるための行動なのに、取り組めない?!
毎回の指導で、生徒たちには目標達成のためのタスクや行動計画を考えてもらっています。
そこでは、
・何をどれだけやるか、具体的な数値で細かく決めよう
・いつやるか、いつまでにやるかを具体的に決めよう
・やることに不足はないか?目標達成につながるタスクになっているか?
毎回のように、全員に伝えています。
目標達成のためには、最大限具体化して、自分が取り組みやすいように計画立てをしていくことが一番大切。
な、の、に、、
具体的に数値を決めることを嫌がる生徒が出てきます。
また、タスクへの落とし込みや行動計画作りとは別に、成績をあげるために必要な行動があります。
それが、オトナ女子入門でもやっている「日々のタスク報告・共有」です。
毎日の報告と進捗の共有は、自分の行動を良い意味で縛るもの。
「面倒だな」と思ってやれないことを、「みんなに共有したし、報告しないといけないから、だからちゃんとやらなきゃ」と、自分をコントロールする手段です。
※「勉強、やりたくないな〜サボれないかな〜」と思っている生徒も少数いて、その子たちも計画立てを嫌がるのですが、そういった生徒は除外します。
今回のテーマになっている生徒たちは【やるべきことをちゃんとやって、成績をあげたいな】と思っているんです。なのに、です。
【できるようになりたい】
↓
【行動・継続のために、自分に強制力を与えよう】
↓
【そのための計画立て、報告・共有】
↓
【実行】
↓
【目標達成】
それをやれば目標達成できるよ、という道があるのに、その道に乗っかれない。
なぜなのでしょうか。
「できない自分」と出会うのはわからない問題に取り組むときだけじゃない。
このように、子どもたちが「できない自分」と出会うときは、わからない問題やできない問題に取り組むときだけではありませんよね。
【計画立てたことができなかった】
【目標にしていたことが達成できなかった】
これらも『できない自分』と向き合えるときですよね。
わからない問題問題やできなかった問題に取り組むことが苦手な生徒がいるのと同じように、
目標を達成しようと思ったら、こうする方が良い、これくらいはやらないと足りない、、、ということがわかっているのに、それをタスクに入れ込めなかったり、計画作りを嫌がる生徒がいる。
わたしはこれも、『できない自分』と向き合えないということだと思っています。
間違えた問題を分析する際、「これはできてたはずなのに」「うっかりミスだった」と、できない自分を認められない生徒は、『過去のできない自分』を認めるのが苦手です。
計画やタスク作り、目標設定、報告や共有をしたがらない生徒は『未来のできない自分』を認めるのが苦手なんです。
『できない自分に出会うのが嫌だから、はなから行動しない』ということです。
めちゃくちゃもったいないなぁ。って、わたしは思います。
だって、『できない自分と出会う』から、みんな成長していけるんですもん。
みんな、『できない自分と出会う』ことを楽しんでもらいたいなぁ。
周りのオトナにできること
前回のブログにも書きましたが、
『なぜそうなってしまうのか?』の部分には、子どものうちはやっぱり、周りの大人との関わりが大きいです。
「やるって言って、できなかったらお母さんをがっかりさせちゃう」
「やるって決めて、できなかったらバツを与えられる」
「やるって決めて、できなかったら笑われる。恥ずかしい。」
こんな風に思っている子も、いるんじゃないかな?と思います。
皆さんのお子さんはどうですか?
出来ない自分と出会うことを、怖がっていませんか?
皆さんはお子さんに対して、出来ない自分と出会うことを認めてあげられていますか?
では…
私たち周りの大人が『できない自分と出会うことを怖がっている子たち』に対して、今からできることはどんなことがあるでしょうか?
前回のブログに書いたように、『安心して失敗できる環境を作る』こと、大事です。
「こんなこともできないの?」
「なんでできないの?」
こういった言葉を封印し、『こうでないといけない(こうあってほしい)◯◯ちゃん』の妄想を手放しましょう。
「こうでないといけない自分(子ども)」を押し付けないように、今の子どもをそのまま認められるよう、関わっていきましょう。お子さんが勇気をもってチャレンジできるような環境を作っていきましょう。
そしてもうひとつ、私から提案があります。
私たち大人が、【お手本】を見せていきませんか?
私たち大人が、子どもたちに『できない自分を認める姿』『できない自分も認めながら、成長していく姿』を見せていきませんか?
私は生徒たちを指導していくうえで、自分自身がお手本となる姿・背中を見せるのはマストだと思っています。
時間を守る、約束を守る、こういった当たり前のことから、
『やると決めたことはやりきる』『目標に向けて成長している姿を見せる』『人生を自分自身で幸せにしていく』というレベルのことまで。スタッフの採用基準もここです。
で、最近思ったのは『できない自分を認めながら、成長していく姿』『できない自分を楽しむ姿』これも見せていく必要があるな、ということ。
オトナ女子入門で、私たちスタッフも生徒たちに自分自身のタスク共有を行っています。
私たちは『自分の成長のため』ほとんどのタスクを日々消化しているのですが、
気持ちに負けて取り組めなかったり、見立てが甘くて消化しきれなかったりも、やっぱりあります。
そんなときに、
それを認めて、楽しむ姿を、もっと見えるように、わかるように共有していく。
できない自分を認めるところから成長が始まる、成長していくプロセスを共有していく。
そうすることで、生徒たちの勇気付けができたらなぁ。って思うようになりました。
そうすることで、「できない自分」を見せることに抵抗がなくなる生徒が出てくるんじゃないかな?と思ってます。
大人でも、できないこと、できないときもあるんだよ。それでも、ごまかさずに共有している。それは全然恥ずかしいことではない。という姿を見せてあげる。
これって、大事なんじゃないかな?と思います。
子どもは、周りの大人の背中を見て育つ。
お母さん、お父さん、担任の先生、部活の先生、塾の先生。
私たちが、『できない自分を認める姿』『できない自分も認めながら、成長していく姿』を見せて、一緒に成長していけたら素敵ですよね。
そして、これって、当の大人の【自己肯定感】が高く、【自己承認】ができていないと難しいことです。
10年前の私はできなかったなー。
でも、今の私はできる。
そこまでの紆余曲折はまた、別の機会にお話しするとして…大人になっても、自己肯定感を高め、自己承認の土台を豊かに耕し固めることは可能です。
お母さん、お父さん。
お子さんが自ら勉強し成績をあげられる、目標達成ができるよう導いていくためには
お子さんの自己肯定感を高め、自己承認のできる土台を作ることが必要で、
そのためにはまず私たち大人の『あり方』『捉え方』を整えていくことが大事なんです。
私たち大人が、自分自身を認める。できない自分も自分だと受け止められる。
そうでないと、お子さんの、他人のできない部分を受け止めることってできません。
私たちと一緒に、子どもたちと一緒に、学んでいきましょう。変わっていきましょう?
お子さんがまだ学生だから、自立していない今だからこそ、親子で、家族で一緒に変わっていくことができます。
1組でも、2組でもいい。
そういうご家庭が増えて、子どもが誰に遠慮することもなく、誰の顔色を伺うこともなく伸び伸び自走できるようになれば
私の人生に意味があったなぁ、と心から思えるなと、最近強く感じています。
私たちと一緒に『変化』を楽しみながら、学び、成長していきましょう!