自発的な学習に一番必要なのは『勉強する理由』

こんにちは。
テラコヤイッキューのわたなべです。

目次

『テストで100点取れたら500円』は、善か悪か?

先日行った、オヤココースのセミナーにて。

メンバーのお母さんから、こんな質問が。

『子どもがテストで80点以上とったら、500円ちょうだい、と言ってきた。これって呑んでも大丈夫??』

さて。皆さんはどう思いますか?

『物で釣るってコト?そんなのダメなんじゃない?』

『本来の勉強の目的とズレてしまうのでは?!』

ネガティブな意見、ありますよねぇ。

『自分でやる気を出そうとしているのだから受け入れたらいい!』

っていう意見もありそうですよね。

【どんな子・状況でも、絶対にこうすべき!!】という

正解はない話ですが、
とってもおもしろい話だなと思いました。

ちなみに私の答えは

『いいじゃん!』

です。

「勉強する理由」は人それぞれ

この話って、『勉強する理由』、すなわり『モチベーティング』に関する話なんですよね。

なにか行動するとき、人には必ず『動機=それをする理由』があります。

皆さんが勉強を一番頑張っていたとき、どんな理由で勉強していましたか??

インスタでアンケートを取ってみたんです。

たくさんの方から返信いただきました。

皆さんの勉強する理由を分類してみると

A)成長欲求と勉強が結びついている人たち

B)志望校合格など、目標に向けて頑張っていた人たち

C)反骨精神、誰かを見返すために頑張った人たち

D)悪い点を取らないようにするために勉強していた人たち

E)特に考えていなかった人たち(無回答)

こんな感じに分類されるかなーと思います。

いろんな人がいますよね!

ここで、「勉強」をモチベーションの源泉と得意不得意の2軸で象限分けしてみました。

勉強のモチベーションと得意不得意のマトリクス

横軸が、勉強が得意か苦手か。(好きか嫌いか)

縦軸が、モチベーションがポジティブなものか、ネガティブなものか。

人のモチベーションって、『痛みを避ける』『快楽を得る』かのどちらかだと言われています。
「快楽を得る」ものをポジティブな理由
「痛みを避ける」ものをネガティブな理由に分類。

補足するとこんな感じ。

まずは横軸。

勉強が得意・好きなゾーンの人たちは

・勉強が得意だからやればやるほど成果が出る
・勉強自体が楽しい
・人と比べて得意=勝てることだから楽しい

こんな感じ。

勉強が苦手・嫌いなゾーンの人たちは

・勉強が苦手で、やっても成果を感じにくい
・勉強自体が辛い
・頑張っても勝てない

こんな感じ。

そして、縦軸。

ポジティブな理由で勉強する人たちは

・行きたい学校がある
・就きたい職業がある
・勝ちたい
・ほめられたい
・見返したい
・ごほうびがほしい
・成長したい
・モテたい
・誰かを喜ばせたい

こんな感じ。

逆に、ネガティブな理由の人たちは

・ペナルティを回避したい
・クラスを落としたくない
・怒られたくない
・バカにされたくない
・不合格がイヤ

こんな感じ。

一応言っておきますが、
ネガティブな理由、ポジティブな理由、どちらでも良いです。

で、

横軸で見たときに、
右側(それも、端の方)にいる人たち、すなわち「勉強が得意な人たち」は
そもそも勉強という行為が「快楽」と結びつきやすい。

逆に、左側にいる人たち「勉強が苦手な人たち」は
勉強という行為が「苦痛」と結びつきやすい。

自分や子どもが、どちらかを認識していくことがまずは大事。

※得意な子でも、何らかの原因で『嫌い・苦痛』になっている場合があるので注意深く見てみてくださいね。
例えば、やってもやっても親から怒られる、とか、まだまだ足りないからもっとやれと言われ続けてきた、だと、
得意な子も『嫌い』になっちゃいます。得意なのに、嫌いだと、見てる方がしんどいです。(来週詳しく書きます)

得意なゾーンの右端の方にいる子は、
成功体験など、「快」に結びつく経験をうまくさせてあげることで、
自分の力で快楽を求めて勉強するようになるのでは、と思います。

問題は、苦手・嫌いゾーンにいる子や、得意ゾーンでも内側にいる子(苦手ではないが、そこそこ、という子たち)。

この子たちこそ、

「なぜ勉強するのか?」=「なぜ苦痛に耐えるのか?」の理由を作っていくことが大切なのです。

それも、『自分自身の力』で。

与えられた枠組みの中で、いかに「自分で理由を作る」かが『モチベーティング』の力

『なぜ勉強するのか』

この理由は、自分で作っていかなくてはいけません。

人間誰しも、「人から与えられた理由」はモチベーションにはなりません

「●●高校を目指しなさい」

「〜〜点以上は取らないと、この先しんどいよ。」

こんな風に言われても、本人がそう思わない限り、それを理由に勉強を頑張ることってできません。

最初にあげた、

フォロワーの皆さんからいただいた「勉強する理由」。たくさんありましたね。

こういった理由を『自分で』作っていかなくてはいけないんです。

苦手だったり、楽しめない「勉強」という行為を
継続して取り組むために、自分で理由を作っていくんです。

これが『モチベーティング』の力。

テラコヤイッキューで養う「自走のちから」のうちの1つです。

ここで、最初にあげた「80点以上で500円ちょうだい!」という子のことを考えてみましょう。

どうですか?

これはアリ?なし?

これまでお伝えしてきた内容から、私は「アリ」です。

楽しくない勉強、やりたくない勉強に、この子は自分で自分をやる気にさせる理由を考えた。ということ。

自走に向けた一歩目を踏み出せているのではないでしょうか?

勉強する理由は、人それぞれ。

勉強自体が楽しいから勉強する人もいれば、

競争に勝ちたいという子もいる。ほめられたいという子もいる。
親から離れて一人暮らしをしたいという理由から、大学受験を頑張る子もいる。

本当に人それぞれ。

そして、自分で作り上げた理由なら、
その理由に『良い・悪い』はないのです。

確かに、純粋に勉強が楽しいから!良い点数を取りたいから!そんな理由の方が良い理由なんじゃないか?と思えるのもわかります。

でも、勉強だけじゃない。
社会に出ると、「やりたくないけど、やらなきゃなこと」が勉強以外にもたくさん現れます。

それらひとつひとつに、
「あー、だるい。やりたくないな〜」って思いながらいやいや人生を消費するより、

自分が前向きに行動できるように
自分で「やる理由」を考えながら行動できる人の方が

幸せな人生になると思いませんか?

私たちが自走式学習で目指しているのは、そこです。

『自分って、どんな理由だと頑張れるんだろう?』

これを学生のうちにみんながやらないといけない「勉強」という与えられた枠組みの中で
考え、試行錯誤していくことで

社会に出ても自分自身をコントロールしながら
目の前のことを頑張れる人になっていけるのだと思います。

※あくまでも「自分発信」で!親が「100点取ったらスマホ買ったるで〜」なんていうのは自分で考えた勉強の理由にはなりませんからね!コントロールしたい親に踊らされてるだけ。

次回に続く!

長くなってしまったので、今日はここまで。

来週は、

では、子どもの「モチベーティング」に対して親ができることって何なの?

というお話や、

スマホをごほうびに買ってほしいと言われたけどどうすれば?

といいうお話について

語っていきたいと思います。

今日はこのへんで!

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この記事を書いた人

自分と向き合い、承認しコントロールする!学習EQを高める #自走式学習 でやらされ勉強から自主的な学びへ。 自走の力は生きる力。生徒の成長に合わせて手を放していく指導を。 【子どもから手を放し、自走へ導く】保護者の方向け講座は子どものコース以上の参加者で大好評★
好きなものはお寿司とビール

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