あれやれ、これやれ、と言われてやる気の出る人間はいない
こんにちは。
テラコヤイッキューわたなべです。
今日は保護者の方向けのお話を。
これまでもお伝えしてきましたが、
再度確信。
- 「あれやれ、これやれ」と言われてやる気の出る人間はいない
- 相手(子どもやパートナー)が自分と話をしてくれない…の原因は自分にある
お盆は実家に帰っていた私。
実家で両親と話をしていて、
はッ!これは…!!と思った出来事があったので、考えたことと一緒に共有します。
「積立NISAはやっているのか?」
という父の問い。
「いや、やってないけど」
私。
「悪いことは言わん!絶対にやったほうが良い!!やりなさい!!!」
と父。
(めんどくさいモードに入ったな〜、とりあえず肯定的に返事をしておくか…)
「わかったわかった、、」(会話終了)
はい。これだけなんですが。
このやりとり、お子さんがいるご家庭でもよくなされているのでは?と思ったんですよね。
そして、「やっぱり人からやれって言われて、やる気が出ることってないよな」と再認識できました。
「積立NISAやった方がいいよ!やりなさい!」
というセリフ。これはお母さんお父さんがお子さんへ言うセリフに変換できますね。
「勉強した方がいいよ!やりなさい!」
ですね。
「あれやれ、これやれ」と言われてやる気の出る人間はいない
私の父も、積立NISAをした方がいい、その理由や、得られる恩恵など、私たちの将来を思って伝えてくれているのだと思います。
世のお父さんお母さんも、若いうちに勉強しておいた方が、その後の人生が楽になる、など、子どもの将来を思ってそう伝えているのでしょう。
でも…
やっぱり、こういう言い方をされてやる気が出る人間って、いないと思うんです。
自分自身に置き換えて考えてみると、わかりやすいかもしれません。
「絶対あなたのためになるから、〜〜しなさい!」と言われたとき、私たちの心に浮かぶ感情にどのようなものがあるでしょうか?
私が言われて感じたことは
(積立NISAやった方が良いっていうのは、十分知ってる)
(私は個別株の投資をしているから、そっちまで手が回せてない)
(知った上で、「今はやらない」を選んでる)
(でも、思ってることを伝えても上からまた否定されて話が終わらなくなるだろうな)
(ここで自分が引いて話を終わらせた方が得だな)
あたりでしょうか。
これを子どもたちに置き換えてみる。
親から「絶対今勉強した方があなたのためになるから、勉強しなさい」とか「絶対いい学校に入った方がためになるから、◯◯高校以上の高校に行きなさい」など言われた子どもだと、どういった思考になるでしょうか。
おそらく、同じような思考になるのではないかな?と思います。
(そんなこと、言われなくてもわかってる)
(今は部活に集中したい)
(友達関係が大変で、それどころじゃない)
(中3の夏の大会が終わったら、切り替えて勉強しようと考えている)
(でも、思ったことを伝えても、どうせ上から否定されるし、わかってもらえないだろうな)
(面倒だから、無視しとこう)
思考の内容が、客観的に見て妥当かどうかは置いておいて、こんな感じではないでしょうか。
同じですよね、大人も、子どもも。
子どもが幼いうちは、何でもお父さんお母さんの助言のもと、行動することに不満を感じることはないかもしれません。
ただ、心が育ってくるにつれて、自我が育ってくるにつれて、そうではなくなっていく。
言い換えると、子どもの心が成長している証拠ですね。
というわけで、子どもでも大人でも、
人から「あなたのためになるから、◯◯しなさい(したほうがいいよ)」と言われてやる気が出る人間はいない、と
改めて感じたお話でした。
伝えたいことがあるときは一方的にならず、うまく相手を行動に向かわせる【対話】をしていく必要がありますね。
そしてもうひとつ。
相手が自分と話をしてくれない(自分の話を聞いてくれない)原因は自分にある
これですね。
「自分の考えを伝えても否定されるだろう」
「わかってもらえないだろう」
「受け止めてもらえないだろう」
この気持ちがあるから、(めんどくさいから言わないでおこう)という思考になるんですよね。
これまでのコミュニケーションの積み重ねだから一朝一夕には変わらないかもしれないけど、
今、お子さんやパートナー、先輩後輩、自分の周りの人が
自分の話を聞いてくれない、何を考えているのか話してくれない、なんて感じられている人は、
【自分が、その人の話を受け止めてきたか?】を振り返ってみてください。
頭ごなしに、「それは違う」と言っていませんか?
反射的に「でも、、」「いや、、」で返していませんか?
相手の話を受け止めるより、自分の言いたいことを言う、を優先していませんか?
【受け止める】って、『うんうん、わかるわかる〜!』って全部肯定する(わかったふりをする)ってことじゃないんです。
「そっかぁ、あなたはそう思ってるんだね」って。それだけで良い。
【まずは受け止める】。そういう気持ちで。
相手のことが大事で、変わってほしい、良くなってほしい、良い人生を送ってほしい。 だから、私の言うことに耳を傾けてもらいたい、相手の考えていることを知りたい。
このブログを読んでくださっている方は、そんなお父さんお母さんばかりだと思います。
だからこそ、
相手の前に、まずは自分が変わる。
自分の考え方を変えて、行動を変える。
お子さんばかりに矢印を向けるのではなく、矢印はいつも自分に向ける。自分の軸を、自分の中心に据える。
「自分より、子ども(相手)が大事」
だからこそ、自分がまず変わる。
そうすることで、お子さん(相手)が変わる、土壌が育ってきます。
土壌が育てば、根っこも、茎も、どんどん伸びていきます。
やる気クラッシャーにならないために、コミュニケーションを変える
まずは私たち、大人から。自分から。
子どもたちのために。
やる気クラッシャーになるのではなく、コミュニケーションを変えて、愛情をまっすぐ、相手へ届けられる土壌を作りましょう。